2024年01月18日

スリーピークリークぶどう農園 in フェアマウント イリノイ州

米国イリノイ州バーミリオン郡フェアマウントに建てられたティンバーフレームのぶどう農園施設

Sleepy Creek Vineyards – Fairmount, IL

イリノイ州最大にして北アメリカ屈指の世界都市の一つであるシカゴ。そこから車で2時間程南下した先にある小さな村、フェアマウントに位置する「スリーピークリークぶどう農園」に建てられたティンバーフレームのワイナリー施設があります。

スリーピークリークぶどう農園(英名:Sleepy Creek Vineyard)

スリーピークリークぶどう農園は、2006年に創業を開始したイリノイ州中東部にある唯一のワイナリーです。脱サラをしてワイナリーを第二のキャリアとして選んだテイラー夫妻は、2002年に39エーカー(15.78ヘクタール)の土地をフェアマウントに購入し、4年の歳月をかけて遂にぶどう農園を完成させました。

初めてのぶどう収穫が目前と迫る中、テイラー夫妻は驚くべき事実を知ることになりました。それは、1920年にアメリカで施行されたアルコール飲料全般の製造、販売、輸送、輸出入を禁止した禁酒法により事業を開始することが出来なかったのです。この禁酒法は1933年に廃止が決定されたましたが、フェアマウント村では住民投票により禁酒法の維持が決定され、禁酒法が撤廃されていなかったというものでした。

このような小さな村でお酒の製造や販売ビジネスを試みた人がいなかったため、この事実は長い間忘れ去られていました。そこで、テイラー夫妻は独自のキャンペーンを立ち上げ、地元住民の支持を受けて、遂に2007年5月18日に初めてワインボトルを開封できる自由を手に入れることになりました。

現在では、年間35,000本以上のワインを生産できるまでに成長したスリーピークリークぶどう農園は、地元の観光地としても人気を集めています。

2016年にぶどう農園の所有権が若い夫婦に譲渡されて以降、これまでワイナリー施設兼住宅として使用されていたティンバーフレームを、居住エリアの簡単なリフォームを行い宿泊施設として、そして、新たに建築した納屋を結婚式やライブミュージック等のイベント会場として貸し出すことで、施設を有効に活用しています。

初代オーナーのテイラー夫妻が建てたティンバーフレームのワイナリー施設の1階には、受付カウンターとワインテイスティングが行えるダイニングエリア、そしてワインを発酵・熟成させる貯蔵タンクが設置されているワイナリーエリアがあり、その2階部分にはギャラリーエリアと宿泊エリアが設けられています。

高い耐久性・耐震性でありながら、サステイナブルな木造建築物であるティンバーフレームは、これからの商業施設として注目されつつあります。

タグ: / /

By ハースストーンホーム | 2024年01月18日

  • LINEで送る
  • Twitterで送る