地理的条件を考慮したデザインのマッケイ邸 in アーバダ コロラド州
米国コロラド州ジェファーソン郡アーバダに建つティンバーライト仕様のダブテイルログハウス
McKay Cabin – Arvada, CO
コロラド州中北部にある都市のデンバー近郊に建てられたティンバーライト仕様(ハンドヒューン表面加工+ハンドエッヂカービング)のダブテイルログハウスは、延床面積358㎡の2階建ての建物となっています。
コロラド州には数多くのログハウスが建てられていますが、その多くは樹皮を粗く剥いだハンドカービングの丸太で造られた、カウボーイキャビンの外観を誇ったログハウスが主流でした。
しかし、オーナであるチャーリー・マッケイ氏は、「私は、小さい頃を叔母と叔父の農場で過ごし、そこで多くの角ログハウスを目にしました。それが私の心の中にずっとあり、ダブテイルログハウスを選んだ最大の理由です」と、幼少期にケンタッキー州東部で過ごした記憶について語ってくれました。
ロッキー山脈にある多くのログハウスは、樹皮を粗く剥いだハンドカービングの丸太で造られており、アパラチアン山脈のログハウスは、平たく削ったハンドヒューンの角ログが使われています。
– ロッキー山脈とアパラチアン山脈のログハウスの違い
建築までのマッケイ夫婦のストーリー
マッケイ夫婦は、築100年超の2つの家が建つ23ヘクタールの土地を購入し、その家を修繕して住み始めました。しかし、あまりにも家の状態が悪く快適に住むことが出来なかった為、定年後にも住み続けられる新しい家を建てることを決めました。
チャーリー氏によれば、「購入した土地の保全地役権では、3つの住宅しか建てることが許可されていなかった為、私たちは最高のものを作らなければならなかったんです。だからこそ、その敷地に見合う本当に特別な家を望んでいたんです。」と述べました。
チャーリー氏は、数年間ほど家を探していましたが、気に入るデザインをしてくれる設計士は見つかりませんでした。
そして、ある友人のホームパーティーに出席した際、その家のデザインが土地の特徴や気候などに合わせて設計されていることを知り、家を設計したカール・ローデ氏を紹介してもらい、「まるで100年前からそこにあるかのようなログハウスを望んでいる」と伝えました。
ローデ氏との面会前にチャーリー氏は、2メートル以上の高さを持つ足場を組み立て、土地の特徴を把握するために敷地全体を調査し、周囲の景色、主要な風向き(卓越風)、太陽の位置などを確認しました。この情報をもとに、測量士に詳細な敷地計画を作成してもらい、その計画に基づいてローデ氏にデザインを依頼しました。
マッケイ夫婦の必須事項であった広いキッチン、オープンな間取り、そして大きな岩の暖炉についてヒアリングした後、ローデ氏は景色を最大限に生かしながらも、頻繁に吹く強風からメインの部屋を守るレイアウトにした、延床面積358㎡のデザイン案を提示しました。
そのデザインをハースストーンホームのダブテイルログハウス(ティンバーライト仕様)に落とし込み、要望通りの「マッケイ邸 in アーバダ コロラド州」を完成させました。
チャーリー氏は、「この家は全てがちょうどいい感じなんです。そこでの生活が本当に楽しい。特に私のお気に入りの場所はポーチです。」と語ってくれました。チャーリー氏は、70歳を超えても現役で仕事をしていますが、このログハウスに住んでいることで、リタイヤした生活を送ってるように感じているとの事。