「経年変化を楽しむ
オールドアメリカンな暮らし」
「エイジング」を楽しむダブテイルログハウス
福岡県うきは市にある菅原道真を祀る安富天満宮神社近くに、ひっそりと佇むダブテイルノッチで造られたログハウスがある。建物一面を覆う広々とした玄関ポーチ、 正面屋根には2つのゲーブルドーマー(屋根窓)、その窓上にある石造りの煙突、まるで西部劇に出てきそうなウエスタン調なログハウス住宅だ。
ダブテイルログハウス内部には、オーナーのYさんが以前から愛用・集めていた調度品が数多く取り入れられていて、Yさんがいちばん好きな時代である1920年代の雰囲気を演出させるこだわりだ。
「エイジング」を楽しむダブテイルログハウス
玄関を入るとリビング、ダイニング、キッチン、そして二階へと続く階段が迎え入れてくれる。
キッチン・ダイニングエリアは、間仕切りの無いオープンな空間にすることで広さを演出。
キッチン横には、食料を保管できるパントリーがあり、景観にそぐわない冷蔵庫なども保管。
階段下のデットスペースを有効に活用。アンティーク家具が見事にマッチ。
梁にも削り加工のある角材を採用することで、魅せるデザインとなっている。
2階吹き抜け側の寝室の壁には、横向きにオークの古材を張りつけ、木製の小窓を設けた。
書斎部屋は、カウンターがついた小部屋があり、仕事に集中できる作業場であり、遊び部屋でもある。
壁一面に木製の本棚を設置することで、収納力が豊富でありながら、見た目もおしゃれに仕上がっている。
階段側の間仕切壁を無くすことで、より広々としたオープンなプレイルームとなった。
2階の採光の為に設けた三角屋根のゲーブルドーマーから、明るい光が差し込む。
伝統的なアメリカの構造を手仕事で再現
Yさんが住まいに選んだのは、日本では珍しいデザインの「ダブテイル」のログハウス。ログハウスについて調べるうち、ダブテイルのログハウスにめぐり合う。 削り跡を残した角材を積み上げ、間に白い左官材を詰める独特のデザインは、Yさんの心をガッチリつかんだ。
「大好きな古いアメリカの雰囲気を持つダブテイルログハウスを見て、これしかない!と思ったんです」
と語るYさん。「古びた佇まいでありながら、住宅としての性能は高いと聞き、ますます気に入ってしまいました」。
抜粋元(kinohus 2020 April vol.2 P84)
【ログハウス住宅データ】
- 所在地=福岡県うきは市
- 敷地面積=220.95㎡
- 延床面積=155.90㎡ (1F:98.28㎡ / 2F:57.62㎡)
- 着工日=2017年4月
- 完成日=2018年4月
- 構法=丸太組み構法(ダブテイルノッチ)
- 使用ログ材=国産材(サイズ=15.0×30.0cm)
- 基礎=ベタ基礎
- 外部仕上げ[屋根材=シーダーシェイク/建具=木製ドア、木製ペアガラス・サッシ/塗料=キシラデコール]
- 内部仕上げ[天井材=SPF材/内壁材=板張り/床材=オーク古材/塗料=キシラデコール]